日本一接続が難しい観光列車「奥出雲おろち号」国鉄型12客車が魅力!
2020年、夏、青春18切符で、山陰、木次線の観光列車「奥出雲おろち号」に乗車してまいりました。
JJR西日本「木次線」自体が、最深部は1日3往復しか運行がなく、乗りにくい路線であることや、やはり運行本数の少ない、山陰本線を起点としていることから、「奥出雲おろち号」は日本一接続の悪い観光列車とも言われます。私は、出雲市に宿泊(前泊)して、試乗に備えました。
「奥出雲おろち号」は、一部の日祝日は、木次線の始発駅「宍道」から「出雲市」へ延長運転されます。私も該当日に旅行計画し、出雲市から乗車。
↓ 「トロッコ車両」が最大のポイントとは思いますが…、
しかし、もう一両「控え車」として、
連結されている12系客車が国鉄型ファンには非常に魅力的です!
まずは出発前にこの国鉄型客車スハフ12-801をじっくり観察!
整然と並ぶ国鉄型の簡易リクライニングシート。
フリーストップのリクライニングシートが当然の時代に、
一段階しかないリクライニング。
フリーストップ、なに?それ~?状態。このツマミも懐かしい形状。座り心地も現代のシートにはない、金属バネの上に座るような グニャっとした独特の座り心地。
この表示は昭和の時代、手動ドアの旧型客車がたくさん活躍していた証ですね。
国鉄書体は続きます…。
もう古いですからね、故障しませんように…。冷房エンジンの音は非常に大きく、これも懐かしい。
涼しいエアコンです。
知らせ燈!
↓ 水タンクは屋根上にありますからね…。
整然と並ぶ国鉄ユニットサッシ
牽引してくれる機関車君は「DE10-1161」
なんと! 私と同じ1972年生まれ!
親近感が湧きます…。
出雲市から直通の木次線は珍しい…。
さあ 出雲市を出発します! ↓ 動画でご笑覧下さい。
木次線 途中の光景…私が2両編成の運転士だったら迷いそう…笑。
トロッコ改造車、前面展望が出来るのは魅力!
木次線のハイライト 出雲坂根駅のスイッチバック区間は、
↓ 前面展望の動画でご笑覧下さい。
眺望の良い箇所では、観光列車らしく徐行運転してくれます。
列車の車内からも国道の「おろち橋」を見ることができます。
木次線の広島県との県境付近の最深部は、1日3往復しか運行のない超秘境路線。
始発が8時台、終発は18時前。
終着「備後落合」に到着しました。
備後落合駅では、元、鉄道員さんにボランティアガイドして頂き、倉庫の中の模型を見せて頂きました。最盛期の備後落合駅には転車台もあり、鉄道員さんが100名以上、勤務していたそうです。2020年の今はジャンクションですが、無人駅です。古い鉄道ジャーナル誌の記事では、構内にうどん屋さんもあったようですが、今は、運行本数も削減され、無人駅となり、日本でも有数の秘境ジャンクション駅になりました…。
芸備線への接続は悪く1時間以上の待合せですし、私はそのまま「おろち号」で折返しました。復路はDE10機関車が先頭になります。同級生の機関車君の力走! つい応援したくなります。
マイカーが普及する前は、この木次線しか地元民の足はなく、
備後落合⇔三井野原の区間運転も行われたようです。
出雲坂根の駅の構内通路では目前に機関車が停車するので、すぐ近くで撮影できます。
さて、時間は14時、私は、撮影に忙しく昼食はまだです…。昼食はこれにしようと思っていました。出雲坂根駅の地鶏の焼き鳥! 駅前でどんどん焼いておられ、良い匂い!!
もちろんキンキンに冷えた大人の麦ジュースと…。
出雲坂根の駅の売店では、数本だけですが、冷蔵庫に缶ビールの準備もありました。(これビール好きには、とても重要な情報!)
また常温ですが、地酒も…。復路はのんびり撮影せずに車窓を楽しみました。
「ひのかみ」と読むのだろうと思っていましたが、「ひかみ」なんですね~。
この列車は今や貴重な機関車牽引の客車列車ですので、出発時は車掌氏と運転士さんの間で、無線交信が行われます。
案内して頂いた車掌さんは、気さくな方で、少しお話ししました。私は一つ気になることがありました。乗務員のお二人も備後落合で折返し、引き続き乗務されているのですが、折返し時間は約20分しかなく、お昼休憩は全く取られていないようでした。「お昼はどうされるのですか?」とお聞きしたら、おにぎり1つぐらい食べるだけですよ~」との御返事でした。頭の下がる思いです。
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