昭和の電鉄の雰囲気 富山地鉄を満喫する。
せっかく高山本線を乗り通して富山まで来たので、1日を確保し、私の大好きな富山地鉄さんを満喫します。2600円の1日フリー乗車券を買い求め、終日、じっくり楽しみました。
富山で宿泊したのはコチラ。新築なのに1泊1900円!
感染対策のため、富山の安宿の部屋で、独り静かに一献。
富山地鉄さんの私の思う魅力は?
・バラエティー豊かな車両たち。新造の転換クロスシートを備えた車両から大都市圏から中古で移籍した車両たちまで、活躍中。
・バラエティー豊かな路線や列車種別…観光路線の役割を持ちながら、富山都市圏の通勤通学輸送も担当。以前は、大阪や名古屋から直通で乗り入れる列車もあった。
・昭和の雰囲気が満喫できる施設…富山地鉄さんの各路線の歴史は古く、鉄道線には大正時代から昭和時代初期に建てられたモダンな木造駅舎が多く現存、岩峅寺駅など、映画のロケに使用された駅もあります。
↓宿泊したホテル最寄りの「稲荷町」駅も木造駅舎。(電鉄富山駅の隣の駅です)
↓ 古い地下道への階段を下り…
↓ 乗車ホームに上がると、そこは昭和へタイムスリップしたかのような木造の屋根のあるホーム。
↓ 南富山・岩峅寺方面のホームは、ホーム自体も木製!
↓ 元西武特急の車体を再利用したアルプスエクスプレスはコロナで乗客が少ないため、車庫でお休みでした。これに乗りたかったのですが、残念…。
今回は1日じっくり時間をかけて富山地鉄さんを楽しもうと思い、特に雰囲気のある木造駅舎をいくつか訪問したいと考え、本線の越中三郷駅・立山線の釜ヶ淵駅に途中下車して、電車の撮影と共に、駅舎の見学を楽しみました。
↓ 越中三郷駅の駅舎は1931(昭和6)年8月15日完成。
リノベーションされて美しく維持されています。素晴らしい!
↓ ここまで忠実に再現して残すとは…驚!
構内側から…
↓ 木製の小さな屋根があり、ホームは石を積み上げたもの。
ホームは相対式で1線スルーにはなっておらず、特急・急行列車も徐行(20km)して通過します。駅舎側1番線が宇奈月温泉・立山方面、踏切を渡って2番線が電鉄富山方面となっていて、地方の鉄道ではありますが、多くの電車たちが行き交います。
↓ 富山地方鉄道 越中三郷駅にて列車交換する
●16010系(元西武特急レッドアロー)と
●17480系(元東急8590系通勤電車)
↓ 次に立山線の「釜ヶ淵駅」に移動しました。
富山地方鉄道立山線 釜ヶ淵駅は立山鉄道が立山(現在の岩峅寺)まで開
通した1921(大正10)年3月19日に開業しました。駅舎は当時のもの
が使われているそうです。2007(平成19)年に駅舎をリニューアルされたそうで、
美しく維持されています。構内には交換設備の跡があり、その昔は、立山方面へのダム建設資材を満載した貨物列車が行き交ったのでしょう…。
駅の撮影・見学が終わり、釜ヶ淵駅を出発します。
↓ 元西武特急の車体を利用した富山地鉄16010系がやってきました。私の最も好きな富山地鉄の車両です。
西武鉄道の5000系特急レッドアローの車体のみ譲り受け、JRの485系などの廃車発生品を利用して1995年に第1編成、 1996年に第2編成が地鉄の稲荷町工場で完成した車両。
↑ 昭和の電車らしい2ハンドルの運転台。
終点立山まで乗っていたいのですが、有峰口で下車。撮影のため、
↓富山地鉄立山線の千垣橋梁に、運動を兼ねて、歩いて向かいました。
清冽な流れの常願寺川、美しいですね!
↓ ちょうど、私の乗った元西武特急の車体を利用した富山地鉄16010系が立山終点で折り返してやって来ました!
有峰口駅に歩いて戻りました…。有峰口駅舎は老朽化していましたが、キレイにリノベーションされていました。壊してプレハブにした方が安価なのでしょうが、古い駅舎を大切にされる富山地鉄さん、好きです♥。
「小見駅」の表示は旧駅名です。(忠実に再現?多分、ここの集落の正式名称なのでしょう…)
↓ 清潔な待合室、高原の爽やかな空気の中、とても快適です。
↓ 木製の改札口もキレイに塗り直し…。(もう使うことはないのでしょうけど…)
↓ シーズンになるとこの有峰口駅から折立へ向けて、夏山バスが運行されるようです。
駅前はとても狭い道なので、ここに大型バスをどう入れるのでしょう…?確か車掌(添乗員)さんの誘導で入ると聞いたような気がします。
↓ さて駅舎からホームに上がりましょう…。ホーム上の待合室は良い雰囲気ですね~…。
↓ 激渋の昭和の木造待合室ですね…。鉄道模型のストラクチャーに出てきそう…。
有峰口駅から地鉄電車で、立山駅終点まで来ました。コロナの影響で、ハイキングは人気のようで、多くの人が来訪されていました。駐車場も県外ナンバー車でいっぱいでしたよ。
↓ 立山でメモしておきたいのは、ここ。構内外れの電留線。
その昔は、大阪や名古屋から国鉄の急行電車等が直通で乗り入れしていました。
また名鉄名古屋からは3社直通運転で、キハ8800「北アルプス号」も乗り入れして、この
引込線に停車している写真を見たことがあります。懐・・・。
↑これは電鉄富山駅構内に残っていた「JR特急サンダーバード号」が地鉄線に乗り入れしていた頃の案内板…。
人混みは密なので、避けて立山を短時間で去り、「岩峅寺駅」まで戻ってきました。
堂々とした構えの古い駅舎です。
岩峅寺駅は1921(大正10)年に上滝線の前身の富山県営鉄道の駅
と誕生しています。1936(昭和11)年には富山電気鉄道が立山軽便鉄
道を改軌電化して乗り入れました。当時の風格ある木造駅舎が建っています。
雄山神社前立社壇への最寄り駅で駅舎の屋根は神社を模したものとなっているそうです。
↓ 「清酒 剱岳」 この日の夜、富山駅で買い求め、ホテルの部屋で独り静かに、一献頂きました。美味しかったです!
↓ いかにも「出札口」という雰囲気。改札口にはICカードリーダー(路線バスタイプ)が鎮座。
↓ 駅舎が映画に出演した時の…。
↓ 歴史を感じます…。
↓ 私は富山地鉄さん好きですので、定年退職したら、駅員さんになろうかな…?
「時給」の欄に「日給」が書いてあるのが気になりますが…。
ちょうど、岩峅寺駅を、ヘッドマーク付きの「特急立山号」が発車します!
富山地鉄さんのオリジナルデザインは、ヘッドマークが似合うデザインだなと思います。
↓前面に何もない場合…。
それもそのはず、富山地鉄さんでは、以前の行先報告幕の無い時代には、前面に行先表示板を掲げて運行されていました。今も電鉄富山駅構内ホーム上にはヘッドマークや行先表示板が準備・保管されています。
書体やデザインが様々で面白いです!
↓ 書体が面白い…。
↓ 年始のみ使用…
↓ これは貴重!でもここに置いておく必要はなさそう…。
私のような鉄好きに喜んでもらおうという展示品でしょうか...
↓ 電鉄富山駅の売店では、私のような人種(鉄好き)のために、富山地鉄さんオリジナルグッズを販売! つい購入してしまいましたよ! アルペン号は表面の汚れまで忠実に再現!
↓ こちらは宇奈月温泉駅ホーム上の物。
ついでに富山地鉄さんの告知物には統一したデザインの社名表記があります。地方私鉄さんでは珍しいかも…。
バス部門も…。
↓ さてお昼の特急電車「うなづき号」に乗ります。このダイヤにアルプスエクスプレス車両が運用されると期待していたのですが、元京阪特急車でした。
↓ シートの袖の縞模様のモケットが京阪時代の名残ですね!
クロスシートに座り、富山の穏やかな田園風景の車窓を楽しむ鉄旅。良いです!
↓ 元京阪車の壁には京都らしい模様が。私はド近視なので、最初、壁が汚れているのかと思いました…失礼しました
↓電鉄富山駅で並ぶ「元京阪特急」と「元東急」電車。
↓ 元 東急 8590系の富山地鉄17480系の活躍ぶりをまとめました。
稲荷町車庫に留置されている部品取り用と思われる中間車は
「急行あざみ野行き」を表示していました。
稲荷町車庫での撮影は全て一般道からの撮影です。
↓ さて、富山地鉄さんの鉄道線は全て試乗が終わりましたので、
今度は市内線へ。
富山は吊カケ駆動の旧型電車から最新型LRTまで、様々な路面電車が行き交います。
↓ 富山地鉄市内電車デ7018は2020年の今も、オリジナル旧塗色を保持しています。他車はほぼ全てが全面広告車か、新塗色に変更されています
↓ 動画もご笑覧下さい。
今回、初めて試乗できるのは、富山市内線から富山港線(ライトレール)に直通乗り入れする系統。
↓ 最前席で撮影させて頂きました。
【前面展望】富山市内線(南富山駅前)⇒富山港線(ライトレール)直通!電車 途中非常!事態=運転士自ら下車して手動ポイント操作あり
※一部区間はカットしています。主に市内線から富山港線に乗り入れる富山駅前、前後を全区間収録しています。
途中、富山駅前では、非常!事態=運転士自ら下車して手動ポイント操作の場面も収録しています。
↓ 富山地方鉄道の市内線から富山港線への直通電車が富山駅前に進入する際、転轍機(ポイント)が何らかの理由で、正常な進路を構成できず、指令所と無線交信の後、運転士自ら車両を降車し、手動でポイントを操作する棒で、手動でポイント操作する場面の動画です。この後、無事、富山駅前に進入できましたが、横断歩道の信号の動作もうまくいかなかったようで、運転士と指令所の交信が聞こえます。
運転士さんは冷静に丁寧に対応されておられ、さすがプロだなと安心できました…。
また日本国外では、このように路面電車が運転士の手動操作でポイントを操作する例は普通にあるようなので、特段、非常事態という訳ではないのかもしれません…。
↓ 富山地方鉄道 富山港線(ライトレール)に試乗中、指令所からの無線が聞こえ、城川原駅で車両変更するよう指示がありました。
運転士の車内放送案内→城川原駅 場内信号機で一時停止→誘導信号により進入→手旗合図により車両間隔を詰めて停車します。
この前の運行でトラブルがあったので、
車両点検を行うために急に車両変更が発生したのかもしれません・・・。
トラブル系の話題が続いてしまいますが、私が富山地鉄さんを満喫させて頂いた翌々日、
鉄道線の東新庄駅近くで脱線事故が発生してしまいました!
↓ 2020年7月24日撮影。列車番号UN1、電鉄富山12時21分発 宇奈月温泉行き特急電車の車内前方からの映像です。
東新庄駅手前からの映像を掲載していますが、この撮影の2日後に、この東新庄駅手前のカーブで逆方向(電鉄富山方向)に向かう電車が脱線する事故が発生しています。
私は、当初、木枕木の区間で、梅雨の大雨で軌間が狂ったことによる事故かな?と推測しましたが、映像を確認するとコンクリート枕木に交換された区間で、ニュース記事にも事故原因が分からないと報道されています。
強いて言えば、上下動の揺れが少し激しく記録されていることが、挙げられるかもしれません…。
事故では幸いにもお怪我された方はなく、数日後にはすぐ復旧されたとお聞きして、安心しました…。鉄道事業の維持には様々なご苦労があり、大変かと思いますが、是非、日本の地方私鉄の雄として、富山地鉄さんには頑張って欲しいです。
さて、富山での日程を済ませ金沢に移動します。富山地鉄さんの高速バスを利用。ちょうど最新型の三菱車が来ました。
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